胸腹部大動脈手術
大動脈瘤とは

心臓の左心室から押し出された血液は大動脈を通って体全体に流れます。大動脈は、心臓から足の付け根まで伸びる一番根元の太い血管で、横隔膜より上部を胸部大動脈、下部を腹部大動脈といいます。
この胸部大動脈や腹部大動脈が病気になり太く膨れた状態の血管を大動脈瘤といいます。大動脈瘤は、動脈硬化が原因で起こる真性大動脈瘤と、大動脈壁の中膜が壊死し、内膜と外膜の間に血液が流れ込み瘤ができる解離性大動脈瘤に分かれます。
大動脈瘤は破裂か解離すると激しい痛みに襲われ、緊急手術が必要となります。しかし、そのときの手術成功率は低く、また悪化するまではあまり症状がなく気付きにくいため、早期の発見が必要です。大動脈瘤の原因には動脈硬化が多いといわれていますので、生活習慣を見直したり健康診断をきちんと受けることが予防や早期発見に繋がります。
大動脈瘤手術について
大動脈瘤の外科的な治療として人工血管置換術があります。大動脈瘤の部分が破裂しないよう人工血管と置き換える手術です。手術にかかる時間はおよそ6時間程度となります。